エリア情報
マレーシア一般的に、でもあるのですが、クアラルンプールの地理は、ちょっと聞いただけだと分かりにくいかもしれません。
まず、日本のように、都道府県、市区町村(郡も含む)、字(あざ)、番地、という形にはなっておらず、クアラルンプール市の中には、エリアとしての区分け(タマン~~、ブキッ~~など)、そして通り(主に、ジャラン~~)、番地、という形になっています。また、こちらでの住所は、番地から書いていきます。
例) (注: 実際には存在しない住所です)
No. 45, Jalan Gembira, Taman Desa, 58000 Kuala Lumpur,
(〒58200 クアラルンプール タマンデサ ゲンビラ通り No 45)
また、エリアに着く名前と通りにつく名前が似ていたり、エリアの名称でも、似た名称があったりとしますので、住所に慣れるには少し時間が必要かもしれません。
例)
Ampang には、エリアとしての Ampang と、通りとしての Jalan Ampang があります。
Damansara ・・・というと、一時かなりの日本人が住んでいたようですが、Kota Damansara、Bukit Damansara、Damansara Perdana など、ダマンサラという言葉の入るエリアが沢山あります。
そんなクアラルンプールは、かなりの広さがあります。また、住宅街一つを見ても、中国系が多いエリア、マレー系が多いエリアなど、さまざまな顔を持っています。このページでは、KL及びその周辺の紹介をします。
本ページでは、主に居住地などの紹介になりますので、観光に関しては、こちらの観光情報からご覧ください。
アンパン (Ampang)
エリアとしてのアンパンは、旧市街地のような街並み(かなりの雑踏)で、今後、10年~20年で再開発が進むであろうエリアです。
通りの名前、ジャランアンパン (Jalan Ampang) には、各国の大使館があったり、高級サービスアパートや高級住宅街があります。
クチャイラマ (Kuchai Lama)
中国系が多いエリアです。このため、パブ・バーなどもたくさんあります。タマンデサのお隣で、車での移動を考えるならば、高速・自動車専用道の出入り口が近くにあり、便利なエリアです。
クラン (Klang)
クアラルンプールの西に位置し、クアラルンプール中心部から車で40~50分の距離にあります。(クアラルンプールから見て、シャーアラムの先にあります)
近辺には、バクテー(肉骨茶; 豚肉のハーブ煮込み)の有名レストランなどが多数あります。
ケーエルセントラル (KL Sentral)
KLIA、KLIA2に飛行機で到着後、KLIAエクスプレスに乗ると到着する駅があります。LRT、KTM、モノレールなどへの乗り換えのハブとなっており、ここ数年の再開発でショッピングモールもオープンし、活性化しています。
ケポン (Kepong)
昔からの街並みが続くエリアです。このため、外国人は割と少なく、近代化されていないクアラルンプールを見るには良いエリアかもしれません。
サイバージャヤ (Cyber Jaya)
マレーシア政府が力を入れているICTを推進するために作られた街。クアラルンプールと、KLIA・KLIA2の間に位置します。立地的にはクアラルンプールから遠い(車で20~30分)なのですが、NTT他、大手企業があるエリアです。
また、政府機関が多くあるプトラジャヤの側でもあり、学園都市を作ろうという動きもあります。
サウジャナ (Saujana)
日本人学校があるのが、このサウジャナです。日本人学校の周囲には、コンドミニアムなど多数あり、その中のひとつは、日本人が多く住むコンドミニアムです。フェデラルハイウェイを越えて南に進むと、スバンジャヤがあります。
シャーアラム (Shah Alam)
クアラルンプール市はセランゴール州の中に位置する特別行政市ですが、そのセランゴール州の州都があるのが、シャーアラムです。有名なブルーモスクなどがあります。また、シャーアラムは工業エリアとしても有名で、日系企業をはじめとする多くの企業が集まっています。
スバンジャヤ (Subang Jaya)
複数の大学など各種学校があり、同時に商業エリアでもあるスバンジャヤには、日系企業のオフィスを始め、様々な企業もあります。
スリペタリン・ブキッジャリル (Sri Petaling・Bukit Jalil)
ブキッジャリルは、1998年に行われたコモンウェルス(※)のスタジアムや選手村があったエリアです。選手村はコンドミニアムとして、スタジアムは各種競技やイベントなどで現在も使われています。この他、ブキッジャリルには、バンガローやリンクハウスなどの住宅街になっています。
このブキッジャリルの隣がスリペタリンで、住宅地が立ち並ぶエリアですが、同時に非常に大きな商店街を形成しているエリアです。
また、ブキッジャリル、スリペタリン共にLRTが乗り入れており、現在のところ、スリペタリンはLRTの終点駅にもなっています。
※ Common Wealth; 現在もしくはこれまでイギリス統治下にあった国々のオリンピックのような競技会。ただし、種目は羊を追いかけるゲームなど、オリンピックとは違う種目もたくさんある
スリハタマス (Sri Hartmas)
近くにモントキアラがあり、日本人も多く住むエリアです。スリハタマスと自動車専用道路の反対側のデサスリハタマス商店街には日本食料理屋が複数入っていますし、パブやバーもかなりあります。
タマンデサ (Taman Desa)
マレーシアで最も成功しているショッピングモール・オフィス複合施設のひとつ、ミッドバレー(Mid Valley) の近くにあり、以前は日本人がかなり多く住んでいたエリアです。また、先に挙げたクチャイラマのそばでもあります。今でも日本人の比率が高いため、日本食レストランも複数ありますし、日本人が多く居住するコンドミニアムもあります。
チェラス (Cheras)
チェラスは非常に大きな地域を指しており、上記のタマンデサやクチャイラマ等を束ねたエリアをイメージすることがあります。各々のエリアでは都市再開発が進められていますが、まだまだ旧市街の趣が広がるエリアです。
デサパークシティ (Desa Park City)
日本の街をモデルとして計画されたエリアです。ひとつのエリアの中に、居住区、学校、買い物などすべてを行えるように、というコンセプトだそうです。
トロピカーナ (Tropicana)
高速道路からだと、サウジャナに行くための高速道路出口の次の出口からでる、距離的にはサウジャナに近いエリア。敷地内にゴルフコースがあり、そのゴルフコースのそばに、一軒家を中心に作りこまれたエリアです。
バンサ(バングサ) (Bangsar)
日本人はあまり多くありませんが、欧米系の外国人が割りと多いエリアです。坂が多いエリアでもあり、以前この地域の風景を見た友人は「ああ、白人が好きそうな地形だね」と評していました。緩やかな斜面に、家々が並び、丘の上には高層のコンドミニアムが建っています。このエリアは徒歩での移動だけだと、少し疲れると思います。
LRTでは、KLセントラル駅の隣のバンサ駅で降りますが、バンサの中心部は、この駅からは多少の距離があり、駅から近いところにバンサビレッジI、II (Bangsar Village I, II) というショッピングセンターが、バンサの一番奥には、バンサショッピングセンター(BSC; Bangsar Shopping Centre)があります。
ブキッティンギ (Bukit Tinggi)
ブキッティンギというと、イメージできるのは2箇所あります。ひとつは、クランにあるブキッティンギ。クランにはありますが、クアラルンプール中心部からだと、車で、大よそ50~60分の距離にあります。
こちらは、大きなAEONモール、その側に商店街がありますが、その他は住宅街といったイメージです。
もう一つのブキッティンギは、クアラルンプールの中心部から車で1時間強~1時間半のところ、ゲンティンハイランドの先にあります。避暑地でもあり、そして、庭園やラビットファームなどがあります。
ブキッビンタン (Bukit Bintang)
観光ガイドブックなどを見ると、必ず載っている場所です。ブキッビンタンのメインの場所は、距離にすると思いのほか短いですが、お土産を含む買い物や食事など、このエリアですべて行うことが可能です。現在、MRTの工事中ですが、MRTが完成すると、このブキッビンタンに駅ができ、かなり利便性が上がるものと思われます。
なお、ジャランアロー (Jalan Alor; アロー通り) という有名な屋台街(小さなレストランが並んだ通り)は、ブキッビンタンの裏手にあります。
プチョン (Puchong)
このエリアも古くからあるエリアですが、この数年、都市再開発の波が訪れ、新しい街並みに変わりつつあります。まだ延伸工事は終わっていませんが、近い将来、LRTが営業を開始する予定です。LRTは、上に挙げたスリペタリン駅からの延伸となります。
プトラジャヤ (Putra Jaya)
1993年、政府機能の移転先候補地にプトラジャヤが選ばれ、その後1995年にプトラジャヤ開発計画と連邦政府の移転を閣議決定しました。その後、順調に開発を進め、現在は政府機能の多くがプトラジャヤに移転を終えています。
政府関連エリアですが、プトラジャヤの周りには住宅街が広がり、また、政府関連施設の周りが湖に囲まれていることから、景観なども素晴らしいエリアです。
モントキアラ (Mont Kiara)
日本人を始め、多くの外国人が住むエリアです。(もちろん、マレーシア人も居住しています)
確かに、街並みはクアラルンプールの他の場所と比べても、一味違ったエリアです。開発されたのは、1990年代からで、2000年代になってから、コンドミニアムが更に増えました。
ワンウタマ (One Utama)
ワンウタマ周辺は、1990年代に開発され始め、現在ではワンウタマショッピングモール(AEON、伊勢丹などが入っています)を中心に、多くの人が行きかう街並みです。近郊にはIKEAなどもあります。